いつもどおり後方からゴールドシップが進み、トーセンラーやフェノーメノといった有力馬は中団から。ジャガーメイルやアドマイヤラクティは後方からの競馬となる。
先行馬はハイペースで飛ばして逃げるが、3コーナー辺りで差が縮まると、後方からゴールドシップは進出を開始するが、高速馬場の影響か、いつもほど勢いがなく、その間に早めに仕掛けていったのはトーセンラー。中団から早めに動いていくと、それに合わせてその前にいたフェノーメノも内から動き始める。
4コーナーでは早くもこの2頭が先頭に並びかける流れで直線に向くと、この2頭が抜け出していく。
外からゴールドシップもじりじりと伸びてくるが、一度ジャガーメイルに外から交わされていくなど、全くいつもの伸びが見られない。
その隙に馬群からはレッドカドーやアドマイヤラクティが差してくる。
しかし、前の2頭には全く及ばない。直線でのフェノーメノとトーセンラーの叩き合いを制したのはフェノーメノ。ダービー後は菊花賞の有力候補として期待され、天皇賞秋に出走した時から、距離はもっと長い方がいいとも言われていたようにスタミナは文句なかった。素晴らしいスピードとスタミナの両方を兼ね備えたこの馬が、見事にG1制覇となった。
2着にトーセンラー。今までのような直線勝負ではなく、意外にも早めの仕掛けで勝負を挑んだが、それでも2着に粘ったように、完全に本格化したと見ていいだろうか。3200mはスタミナ不足ではないかと思っていたが、得意の京都でこの距離も克服した。
3着にはレッドカドー。4着にはアドマイヤラクティと、きっちり差してきたものの、後方待機では届かなかった。
5着にゴールドシップ。3コーナーで仕掛けてゴール前まで伸び続けて、一度直線で前に出られたジャガーメイルを差し返したように、いつものように超ロングスパートはできていたものの、そのスピードがいつものものではなかった。高速馬場が合わなかったのか、一体何だったのか。
デスペラードはやはり力不足だったか。距離ももう少し短いほうがいいだろう。カポーティスターとムスカテールは先行してハイペースに巻き込まれて大敗。カポーティスターは距離も長かったかもしれない。ムスカテールはかかって外から先行してしまったのが痛かった。
3枠6番 | フェノーメノ | 蛯名 | 58 | ○
| 3:14.2
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1枠1番 | トーセンラー | 武豊 | 58 | ▲
| 3:14.4
|
7枠13番 | レッドカドー | モッセ | 58 |
| 3:14.7
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4枠7番 | アドマイヤラクティ | 岩田 | 58 | △
| 3:15.0
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4枠8番 | ゴールドシップ | 内田 | 58 | ◎
| 3:15.1
|
2枠4番 | ジャガーメイル | 戸崎 | 58 |
| 3:15.2
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3枠5番 | マイネルキッツ | C.デムーロ | 58 |
| 3:15.6
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8枠16番 | トウカイパラダイス | 柴山 | 58 |
| 3:15.6
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2枠3番 | デスペラード | 浜中 | 58 |
| 3:15.9
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6枠12番 | フォゲッタブル | 和田 | 58 |
| 3:15.9
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6枠11番 | トウカイトリック | 北村宏 | 58 |
| 3:16.2
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8枠17番 | レッドデイヴィス | 北村友 | 58 |
| 3:16.5
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5枠9番 | ユニバーサルバンク | 川田 | 58 |
| 3:16.6
|
5枠10番 | メイショウカンパク | 藤田 | 58 |
| 3:16.7
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7枠15番 | カポーティスター | 高倉 | 58 |
| 3:18.5
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8枠18番 | ムスカテール | 福永 | 58 | ×
| 3:19.3
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7枠14番 | コパノジングー | 国分恭 | 58 |
| 3:19.4
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1枠2番 | サトノシュレン | 幸 | 58 |
| 3:21.3
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結果:-500円
超スローペースの前残りで、逃げたアポロソニックがしぶとく粘るが、そこに伸びてきたのは好位からヒラボクディープとラストインパクト。
ゴール前で差し切ったのは人気薄のヒラボクディープ。
2着には粘ったアポロソニック。3着にはラストインパクト。
サトノノブレスは後方から33秒3の上がりで追い込んだが4着止まりと、展開が向かなかったか。
レッドレイヴンは休み明けの影響か、見せ場なく大敗。ダービーフィズも直線で伸び切れず大敗してしまった。
3枠5番 | ヒラボクディープ | 蛯名 | 56 |
| 2:26.2
|
2枠3番 | アポロソニック | 勝浦 | 56 |
| 2:26.2
|
4枠7番 | ラストインパクト | 北村友 | 56 | △
| 2:26.2
|
5枠10番 | サトノノブレス | 北村宏 | 56 | ▲
| 2:26.4
|
7枠13番 | アウォーディー | 松山 | 56 |
| 2:26.5
|
6枠12番 | アルヴェロン | 三浦 | 56 |
| 2:26.7
|
8枠18番 | アドマイヤスピカ | 福永 | 56 |
| 2:26.8
|
7枠14番 | アウトオブシャドウ | 戸崎 | 56 |
| 2:26.9
|
2枠4番 | トウシンモンステラ | 酒井 | 56 | ☆
| 2:27.0
|
1枠1番 | テイエムブシドー | 吉田豊 | 56 |
| 2:27.2
|
7枠15番 | レッドレイヴン | 内田 | 56 | ◎
| 2:27.2
|
8枠17番 | ダービーフィズ | C.デムーロ | 56 | ○
| 2:27.4
|
6枠11番 | マイネルマエストロ | 柴田大 | 56 |
| 2:27.4
|
4枠8番 | カフェリュウジン | 石橋 | 56 |
| 2:27.6
|
8枠16番 | バンデ | 田中勝 | 56 |
| 2:27.8
|
3枠6番 | カリスマサンタイム | 高倉 | 56 |
| 2:28.4
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1枠2番 | ヘイローフォンテン | 柴田善 | 56 |
| 2:28.7
|
5枠9番 | ツクバローレル | 横山典 | 56 |
| 2:29.5
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結果:-600円
サイモンロードが単騎で逃げ、ティアップワイルドは2番手に控える競馬。
その後ろからセイクリムズン、ダノンカモン、ダイショウジェットが続く形となる。
このサイモンロードの単騎の逃げを後続がなかなか捕らえることができず、ティアップワイルドが3コーナー辺りから押して動いていくが、サイモンロードとの差は縮まらない。
しかし、それでも中央馬の意地。直線に向くとなんとかサイモンロードを捕らえ、そこからはリードを広げていくと、最後は2馬身の差をつけてゴール。重賞2勝目を決めた。
2着にはサイモンロードが粘るところに、最後の最後にアタマ差だけ差し切ったダノンカモン。
同じように好位から差して来たダイショウジェットはサイモンロードをかわしきれず4着。
中央のセレスハントは3コーナーですでに失速して大敗。
1枠1番 | ティアップワイルド | 石橋 | 55 | ◎
| 1:26.4
|
5枠6番 | ダノンカモン | 川田 | 54 | ▲
| 1:26.8
|
7枠10番 | サイモンロード | 丸野 | 54 |
| 1:26.8
|
2枠2番 | ダイショウジェット | 柴山 | 54 | ○
| 1:26.9
|
7枠9番 | コスモワッチミー | 赤岡 | 54 |
| 1:27.8
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結果:-300円
香港のクイーンエリザベス2世Cに出走したエイシンフラッシュ。
海外の有力馬も出走する中、外の13番枠から鞍上M.デムーロで出走。
外枠が不利なこのコースで、思い切って最後方待機の競馬で勝負した今回だが、スローペースで馬群が固まり、直線に向いてもなかなか前が開かず。
それでも直線で前が開くと、この馬の得意な展開、内をついての一瞬の強烈な末脚を発揮。一気に先頭に迫るものすごい末脚を見せる。
しかし、前が開くのが少し遅かったか、ゴール前で猛追したものの3着止まり。2着とはハナ差程度の着差だったし、少し不運な3着だったか。それでもさすがはダービー、天皇賞秋の覇者として、海外でも通用する力を見せてくれた。