武蔵野Sで3着に敗れながらも、このフェブラリーSは2番人気の支持を集めた。そしてその高い評価は間違いではなかったと言うだけでなく、どうして1番人気でないのかと言わんばかりのスピードで駆け抜けたモーニン。直線に入ってただ1頭馬群から抜け出すと、瞬く間にリードを広げた。その勝ちタイム、1分34秒0はもちろんレコードタイム。かねてからの評判の高さを、この大舞台で結果として示してみせた。
やけに人気していることからも、何か怪しいとは思っていたが、これほどまでの強さを秘めていたとは思わなかった。
そして、2着には相変わらずの末脚の破壊力で外から馬群を一飲みにしたノンコノユメ。ただ、早々と先頭に抜け出したモーニンは捕らえきれなかった。終わってみれば、チャンピオンズCに続いてデムーロ、ルメールで決着。今年は去年以上にこの2人に好き勝手されるのではないだろうか。
3着アスカノロマンは去年の春の不調は脱したか。東海Sの勝利に続いてここも3着となればこれは本物と見ていいだろう。3歳の秋にドコフクカゼをまるで子供扱いするかのような勝ちっぷりを見せたり、去年の冬に馬体重プラス20キロでオープンを楽勝したりと、素質の高さを早くから見せていたこの馬だが、ようやく花開いたか。今日のレースは、予想を覆す後方待機から外を回すという驚きの選択をした鞍上太宰の期待に応えるかのように、ノンコノユメと揃っての追い込む姿は競馬ファンを唸らせるものだった。
ベストウォーリアはさすがの安定感だが4着止まり。
コパノリッキーは今回は中団に控える競馬で、直線では上手く外に持ち出したと思ったがそこからの伸びを欠き7着。これだけの高速決着となると粘りが身上のこの馬は切れ味で劣るせいで分が悪かったのではないか。先行馬全滅のレースではあったので、どうあがいても今日のレースでは勝ち目がなかったのかもしれないが。
7枠14番 | モーニン | デムーロ | 57 |
| 1:34.0
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4枠7番 | ノンコノユメ | ルメール | 57 | ○
| 1:34.2
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2枠4番 | アスカノロマン | 太宰 | 57 | ×
| 1:34.2
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3枠5番 | ベストウォーリア | 戸崎 | 57 | ▲
| 1:34.2
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3枠6番 | ロワジャルダン | 横山典 | 57 | △
| 1:34.3
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7枠13番 | タガノトネール | 柴田大 | 57 |
| 1:34.5
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2枠3番 | コパノリッキー | 武豊 | 57 | ◎
| 1:34.6
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5枠9番 | モンドクラッセ | 田辺 | 57 |
| 1:34.7
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8枠16番 | ローマンレジェンド | 内田 | 57 |
| 1:34.8
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1枠2番 | ホワイトフーガ | 大野 | 55 |
| 1:34.9
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5枠10番 | グレープブランデー | ヴェロン | 57 |
| 1:34.9
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6枠11番 | スーサンジョイ | 和田 | 57 |
| 1:34.9
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8枠15番 | サノイチ | 勝浦 | 57 |
| 1:35.6
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6枠12番 | マルカフリート | 石橋 | 57 |
| 1:36.2
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4枠8番 | コーリンベリー | 松山 | 55 |
| 1:36.8
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1枠1番 | パッションダンス | 三浦 | 57 |
| 1:40.9
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結果:-400円
いつものことだが、競馬の予想どうこうの以前に、当日の馬場状態を予想するのが下手すぎやしないだろうか。小倉大賞典はきれいな良馬場。好位で抜群の手ごたえでも良馬場ならスピードに劣るコスモソーンパークの出番はなし。
レースはスマートオリオンが逃げ、向こう正面で早めにマイネルフロストやレッドアリオンが先頭に並びかけるという、淀みのないタフなレース展開に。そんなレースに惑わされることなく、じっと内で脚を溜めて3コーナーでは最後方にまで下がったのがアルバートドック。そこから直線で一気に内ラチ沿いを突っ込んで先頭でゴールに飛び込んで見せた。先週の京都記念でやらかした川田だったが、名誉挽回とばかりに勇退間近の松田博資調教師にささげる重賞勝利を飾った。前走も3歳馬2頭に負けていたりと、3歳の中では少し劣るのかと思っていたが、このメンバーならそこまで力の差はなかったようで、その分コース取りの差が勝利につながった。
そして、重馬場で去年3着だったダコールが、今年は外から強襲して差し切るかと思ったが、こちらは2着止まり。
3着にはネオリアリズム。アイルラヴァゲインやリアルインパクトの兄弟なので、前走の2000mは長かったのではないか。1800mやマイルならこれくらいやれるのかもしれない。そして最近活躍が期待されている、堀厩舎と岩田の新たなつながり。戸崎や外国人騎手に代わって、堀厩舎の主戦騎手となる日はあるのだろうか。
ベルーフは6着。こちらは出遅れが痛かった。
1着:アルバートドック
2着:ダコール △
3着:ネオリアリズム
4着:ケイティープライド
5着:ハピネスダンサー
結果:-400円
直線に向いた瞬間に、スナッチマインドが一気に後続を突き放す競馬は、エイシンフラッシュの有馬記念を思い出させた。一瞬の切れる脚で勝利を確信させてからの直線での失速は、まさにエイシンフラッシュそのもの。最後に失速して4着になるところまでそっくりだった。
その抜け出したスナッチマインドを捕らえたのはクイーンズリング。さらに、右回りも問題なかったマジックタイムが2着。そして、中団からの競馬となったが地力のあるところを見せたウインプリメーラが3着に来た。雨で荒れるかと思ったが、意外に順当な結果に終わった。3頭とも牝馬同士なら実力は上なのは間違いない。
ウリウリは5着。57キロと雨では条件が悪かった。一応追い込んではきたものの、いつも通り使える末脚が短く、最後は先に抜け出したスナッチマインドと脚色が同じになり、しかもスナッチマインドを交わすこともできなかった。
ウキヨノカゼは完全に1200m向きと捕らえていいのだろうか。3歳でクイーンC勝ちはあるものの、古馬になってからはマイルで結果を残せていない。ただ、今回の15着はさすがに負け過ぎで、雨の影響もあったかもしれない。
1着:クイーンズリング ○
2着:マジックタイム △
3着:ウインプリメーラ ◎
4着:スナッチマインド
5着:ウリウリ
結果:
ワイド1930円的中 +1430円
かつて東京の不良馬場で8馬身差の圧勝を演じたトゥインクルにとって、雨は大歓迎だった。ダイヤモンドSもまるで条件戦かのように、4コーナーで先頭に立ち長い東京の直線も最後まで脚が鈍ることなく、3連覇を狙う2着フェイムゲームとの差は4馬身にも広がった。
2、3着が5馬身差、4、5着が7馬身差という、競艇のような結果となったこのレースは、おそらく雨の適性が如実に出た結果だろう。ファタモルガーナは雨も長距離も実績があり3着。タンタアレグリアは雨は不安だったが、なんとか4着を確保。馬券圏外ではあるが、ここで大崩れしないだけの力をつけているということは証明できたか。
人気のモンドインテロは6着。カムフィーは11着。このあたりは雨に対応できなかったか。
1着:トゥインクル △
2着:フェイムゲーム ○
3着:ファタモルガーナ △
4着:タンタアレグリア △
5着:マイネルメダリスト
結果:-600円