雨でも外枠でも休み明けでも、ファインニードルは強かった。これは文句なしにスプリンターズSも大本命だろう。
そして2着のラブカンプーも、不安の雨、坂のあるコースをこなして、しかもかなりのハイペースで逃げ粘っての2着なので評価できる。葵Sで負けた時からは考えられないくらいに成長している。何より、最近はスタートダッシュのスピードが明らかに違っている。今回も雨が得意なネロのハナを叩いてそのまま逃げて粘ったのだから、かなり評価して良いだろう。
そのハナを奪われたネロは自分のペースでレースを進められず、得意の雨でも6着と失速。
3着にはグレイトチャーター。北九州記念はハンデと立ち回りで4着に来た印象だったが、今回は別定戦でも外からメンバー最速の上がりで突っ込んできた。これまでの実績を見ても重馬場が得意なのだとは思うが、重賞で馬券に絡むほどに力を付けているとは思わなかった。
ラインスピリットやダイアナヘイローは良馬場でこそだと再確認できた一戦だった。
アサクサゲンキは12着と大敗。追い込みに脚質転向を狙っているようだが、全く上手くいっていない。このまましばらく低迷してしまうのではないか。
8枠14番 | ファインニードル | 川田 | 58 | ▲
| 1:08.8
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2枠2番 | ラブカンプー | デムーロ | 52 |
| 1:09.0
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7枠13番 | グレイトチャーター | 幸 | 56 |
| 1:09.1
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3枠4番 | コウエイタケル | 小牧 | 56 |
| 1:09.2
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5枠8番 | ラインスピリット | 森一 | 56 |
| 1:09.2
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5枠9番 | ネロ | 福永 | 56 | ○
| 1:09.2
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7枠12番 | ブラヴィッシモ | 和田 | 56 |
| 1:09.2
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2枠3番 | アドマイヤゴッド | 北村友 | 56 |
| 1:09.3
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6枠10番 | フミノムーン | 国分優 | 56 | ◎
| 1:09.5
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6枠11番 | アンヴァル | 松若 | 52 |
| 1:09.7
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4枠7番 | ダイアナヘイロー | 武 | 54 |
| 1:09.8
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4枠6番 | アサクサゲンキ | 松山 | 54 | △
| 1:09.8
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3枠5番 | レジーナフォルテ | 杉原 | 54 |
| 1:10.0
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8枠15番 | ウインソワレ | 菱田 | 54 |
| 1:10.6
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1枠1番 | マッチレスヒーロー | 荻野極 | 56 |
| 1:10.6
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結果:-400円
今年も開幕週で時計が早く、それでいて追い込み決着という訳の分からない馬場状態になっていた。
そんな差し比べを制したのはミッキーグローリー。故障で長く苦しんでいたこの馬だが、重賞初挑戦にして初勝利。これまでの持ち時計を一気に1秒以上縮め、また33秒台の上がりで見事に差し切り勝ち。弟のカツジが今年ニュージーランドTを制したが、兄弟で中山マイル重賞制覇となった。そのカツジはNHKマイルCで敗れ、時計勝負への不安を残したままだが、ミッキーグローリーは今回1分32秒4という時計勝負を制したので、今後の期待も大きい。
2着はワントゥワン。相変わらずメンバー最速の上がりで突っ込んで来ても勝てないという競馬。ただこの夏は重賞で牡馬相手でも2着に来たということは、これまで以上に末脚に磨きがかかってきたのかもしれない。母ワンカラットが重賞4勝の実績馬なだけに、この馬にかかる期待も大きいだろう。
3着は前で残ったロジクライ。56.5キロのハンデ、差し決着の中で先行してしぶとく粘ったこの馬の実力は、改めて評価できるものだった。あとは馬場状態、展開の助けがあれば、いつでもシンザン記念以来の重賞を勝てるだけの能力はある。
同じく56.5キロのハンデで意外に健闘したのがロードクエスト。好スタートを決めてから、無理に先行争いには加わらず一旦脚を溜めて中団にまで下げると、直線で持ち味の末脚を発揮して4着に入った。ただ、これだけ差しが決まる決着なのにロジクライを差し切れなかったところに、大きな力の差を感じた。
同じ56.5キロでも全く見せ場のなかったヒーズインラブは去年同様に春の中山では信用できても、秋以降は分からない。
注目していたヤングマンパワーは、4コーナーで先頭に並びかける積極的な競馬で見せ場は作ったが、最後は後続に捕まり8着。差し決着でこれだけ積極的な競馬は、早仕掛けで逆効果。ただ関屋記念に続いて復調の気配が十分見え、次ももう一度狙いたくなる内容だった。
1着:ミッキーグローリー
2着:ワントゥワン
3着:ロジクライ ○
4着:ロードクエスト
5着:ゴールドサーベラス
結果:-500円
1番人気のマウレアが直線で外に持ち出して追い込んでくるかと思いきや、その前にいたノームコアがむしろその差を広げる、一方的な競馬に。春までの先行粘り込みタイプだったはずのこの馬が、好位からメンバー最速の末脚で圧巻の3馬身差の勝利。タイムも1分58秒0と好タイムでの勝利に、夏を超えての大きな成長が見えた。予想の時に、「よほど大きな夏を超えての成長が無い限り厳しい」と書いたが、その大きな成長を感じさせるような勝ちっぷりだった。
マウレアはさすがの実力で2着を確保。ただ、ゴール後に騎手が下馬してしまったように、どこか脚を痛めたのかもしれない。万全の状態ならノームコアにどれだけ迫れていたのかも気になるところだが、何より無事に秋華賞に進んでもらいたい。それに加えて、これでオークスの2、3、4、5着馬の全てがトラブルを抱えてしまった。キングカメハメハが勝ったダービーの時を思い出すような故障の連鎖で、こうなると当時と同じように勝ったアーモンドアイも秋に怪我をするという事態を恐れてしまう。
3着にはマイペースに逃げて粘ったランドネ。オークスは直線で早々に捕まったが、距離が長すぎたのだろう。今回ぐらい距離なら十分に狙えそう。ただ、秋華賞は毎年ペースが早くなるのでなかなか厳しそう。
1着:ノームコア ▲
2着:マウレア ◎
3着:ランドネ △
4着:パイオニアバイオ △
5着:ハーレムライン
結果:
ワイド1250円的中 +750円
今年もコリアカップはロンドンタウンの圧勝。
韓国最強馬が逃げて、それを見るように外から2番手でレースを進めたロンドンタウンだが、我慢できないといった感じで残り1000mよりも手前で先頭を奪って、去年同様に独走。15馬身差で、去年の自身のレコードをさらに更新する楽勝。今年も力の大きすぎる差を見せつける勝利となった。
それにしても、韓国の人はアホなのか、学習能力がないのか。日本馬1頭だけの挑戦となった今年のメンバーにも関わらず、ロンドンタウンの単勝の配当は170円。もし日本で馬券販売があれば、よくて110円だろう。
さらに、ダートで結果を残せるはずのないヨーロッパの馬が毎年過剰に人気して、今年も3、4番人気で大敗。この国際競走も3回目だが、馬もファンもレベルの低さは変わらない。
ただ、そんな韓国人をカモにして日本人が大儲けできるコリアカップだが、今年はこれまでに比べると難しいレースだったのではないか。去年までは馬連で日本馬のワンツーでそこそこの払い戻しを簡単に手に入れられたものの、今年は韓国最強馬がロンドンタウンに潰されて4着に沈み、2、3着にそれぞれ5、8番人気が来たので、これまでほど簡単には大儲けできなかったのではないか。
コリアスプリントは距離1200mが不安だったモーニンがアタマ差で勝利。去年に続いてコリアカップ、コリアスプリントとも日本馬が制した。
モーニンは初の1200m戦で少し追走に苦労したのか、後方からの競馬に。そして、韓国は騎手もおそらく下手で、4コーナーで外に膨らむ馬が多く、そのあおりを受けて無駄に外に飛ばされる形に。しかし、直線ではさすがに韓国とは力の違いを見せ、35秒9の上がりで差し切った。
直線ではスプリンター王国香港のファイトヒーローとの追い比べになったが、そこは香港と違ってダートで実績のある日本馬の底力で何とか勝利をつかみ取った。