アーモンドアイが得意の形、好位追走から直線で突き抜けて勝利。芝で8つ目のG1タイトルを手に入れ、日本新記録を達成した。今回は2着とは半馬身差まで詰め寄られたが、直線途中まで追い出しを待つ余裕のあるレースっぷりは、まだ大きな衰えを感じさせない内容だった。
ただ、今日のレースを見て思ったのは、古馬の中長距離で国内最強馬はフィエールマンだろう。体質さえ強ければ、もっとG1を勝っていてもおかしくない。今日も、もしルメールがこちらを選んでいたら、きっとフィエールマンが勝っていただろう。直線で少頭数なのに前が詰まるという、先週3冠を制したとは思えない福永のいつもお粗末な騎乗に戻り、なんとか大外に持ち出したがそこからとんでもない末脚で突っ込んで外から伸びていたクロノジェネシスを簡単に交わして2着に追い上げた。上がり3ハロンは32秒7で、決して長距離馬ではなく、ディープインパクト産駒らしい強烈な末脚は中距離でも力を発揮することを示した。
クロノジェネシスはその末脚に屈しての3着。直線に入ってから必死に追っての3着で、力を出し切って負けたという感じだった。やはり、宝塚記念を圧勝したように雨では敵なしかもしれないが、高速馬場は他に得意とする馬がいるだけに、少し劣ってしまうのだろう。
今回はダノンプレミアムがまさかの逃げの手に出たが、前の3頭が強すぎた。前半3ハロンが36秒5という超スローペースながら、4、5馬身もの差をつけて逃げていたので、途中でかなり楽に逃げられていたはずだったが、4着だった。直線に入ったところでスパートをかけて後続を突き放して、これは今年もアーモンドアイの2着かと一瞬は思ったが、このスローペースでも最後のゴール前は完全に脚が上がっていたので、2000mは少し長いのだろう。
キセキも、これだけのスローペースは分が悪かっただろう。ただ、スタートが安定してきて、これだけのスローペースでも折り合って好位からの競馬ができたのは収穫だろう。折り合いを懸念してか今回は逃げなかったが、この安定したスタートが戻ってきて、しかも折り合いがつくようになったなら、2年前のように逃げる競馬をしても面白い。
ダノンキングリーはまさかの最下位。直線はまともに走っていないので、怪我かもしれない。
7枠9番 | アーモンドアイ | ルメール | 56 | ◎
| 1:57.8
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5枠6番 | フィエールマン | 福永 | 58 | △
| 1:57.9
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6枠7番 | クロノジェネシス | 北村友 | 56 | ○
| 1:57.9
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8枠11番 | ダノンプレミアム | 川田 | 58 | △
| 1:58.2
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6枠8番 | キセキ | 武 | 58 |
| 1:58.6
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3枠3番 | ダイワキャグニー | 内田 | 58 |
| 1:59.0
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8枠12番 | ジナンボー | デムーロ | 58 |
| 1:59.1
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2枠2番 | カデナ | 田辺 | 58 |
| 1:59.2
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7枠10番 | スカーレットカラー | 岩田康 | 56 | ☆
| 1:59.2
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5枠5番 | ウインブライト | 松岡 | 58 |
| 1:59.4
|
1枠1番 | ブラストワンピース | 池添 | 58 |
| 1:59.5
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4枠4番 | ダノンキングリー | 戸崎 | 58 | ▲
| 2:00.7
|
結果:
三連複960円的中 +460円
カツジが逃げるなんて思わないし、そのまま逃げ切るなんてもってのほか。終わった馬だと思っていたが、2年半ぶりの重賞勝利となった。展開が向いたとはいえ勝ったからには力を取り戻していると考えたい。マイルCS4着の実績があるので隠れ京都外回り巧者だったのかもしれないし、母メリッサは短距離馬だったので実はマイルではなく1400mの方が合っていたのかもしれない。
馬場がかなり悪かったので全馬外に持ち出して、結局内外関係なくなるようなレースで、超スローペースだったので外差しが届かないという、予想とは全く違う形でのレースとなり、内の先行馬でも勝負になるレースだった。
ただ、なぜか最内枠のサウンドキアラ、松山はスタートしてから内を走り続けていた。結果10着なので、ちゃんと馬場のいい外を走らせていたら違った結果になったのではないかと、この乗り方に疑問を感じざるを得ない。
2着のステルヴィオは馬場のいい外の抜群の位置からレースを進めていたが、3コーナーで挟まれて位置取りを悪くする不利があって2着。これがなければカツジを射程圏内に捕らえてレースをできていただろうから、かなりもったいなかった。
アドマイヤマーズもカツジの後ろの絶好位にいたが、直線でいまひとつ伸びず。1400mでもと思っていたが、距離が短かったことと、苦手なスローの上がり勝負になってしまったことが敗因だろう。
最後は大外から強烈な末脚でシヴァージが突っ込んできたが、5着止まり。上がり3ハロン33秒4のさすがの末脚を見せたが、今回は展開が向かなかった。
2枠4番 | カツジ | 岩田康 | 56 |
| 1:21.2
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8枠16番 | ステルヴィオ | 池添 | 57 | ○
| 1:21.4
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1枠2番 | アドマイヤマーズ | 川田 | 58 | △
| 1:21.5
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7枠14番 | アルーシャ | 武 | 54 |
| 1:21.5
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3枠6番 | シヴァージ | 藤岡佑 | 56 | ◎
| 1:21.5
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7枠13番 | キングハート | 小崎 | 56 |
| 1:21.6
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5枠9番 | カテドラル | 福永 | 56 | △
| 1:21.6
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4枠7番 | ベステンダンク | 北村友 | 56 |
| 1:21.6
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3枠5番 | メイショウオーパス | 幸 | 56 |
| 1:21.6
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1枠1番 | サウンドキアラ | 松山 | 54 | ▲
| 1:21.7
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5枠10番 | ボンセルヴィーソ | 木幡巧 | 56 |
| 1:21.7
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4枠8番 | レインボーフラッグ | 和田竜 | 56 |
| 1:21.7
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6枠12番 | プロディガルサン | 国分優 | 56 |
| 1:21.9
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8枠15番 | スマートオーディン | 藤井 | 56 |
| 1:22.2
|
2枠3番 | ロケット | 酒井 | 54 |
| 1:22.2
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6枠11番 | タイムトリップ | 柴山 | 56 | △
| 1:23.2
|
結果:-600円
好位から押し切ったソダシの完勝。札幌1800mで勝っていた馬が、スピード、瞬発力の必要な東京マイルでも勝ってしまうのは驚き。ダート血統の馬という考えは完全に捨て去ってしまってもいいかもしれない。
2、3着には、人気通り順当にククナとテンハッピーローズ。スローペースでもきっちり外から伸びてきたので、その末脚は確かなものだろう。
逆にウインアグライア、ユーバーレーベンの人気馬2頭は6着と9着。不安だった東京マイルの上がり勝負に対応できなかった。これだけはっきり負けてくれれば、適性が分かりやすくて助かる。
1着:ソダシ △
2着:ククナ ○
3着:テンハッピーローズ △
4着:ストゥーティ
5着:クールキャット
結果:-600円
超スローペースだった帝王賞に続いて、ある程度ペースが流れた今回も上位3頭の順番は変わらず。クリソベリルが国内無敗のまま、ジーワン4勝目。オメガパフュームが2着に伸びてきて、先手を取ったチュウワウィザードは失速して3着。
この3頭の大井での力関係は全く変わらない絶対的なものだった。このまま東京大賞典も同じ順番で決まれば面白いが、ジーワンで3回連続3頭が同じ着順というのはこれまでにあったのだろうか。ジェンティルドンナ、ヴィルシーナの1、2着が牝馬3冠で着順変わらずというのはあったが、3着までとなると記憶にない。
クリソベリルはあまり話題にならないが、もっと騒がれていいレベルの強さだと思う。今年の3歳でこれを倒せそうな馬もいないし、あと1年くらいはアクシデントがなければ国内無敗を続けてもおかしくない。あのカネヒキリですら出遅れたとはいえ武蔵野Sで敗れ、4歳の帝王賞ではアジュディミツオーにねじ伏せられ故障をした。ルヴァンスレーヴも3歳の終わりまでにジーワンを4勝したが、それ以降は怪我で活躍できなかった。サウジアラビアで負けたとはいえ、4歳の冬の段階で無敗続きというのは、これまでの他のダート馬を上回る成績なのは間違いないだろう。
帝王賞と同じ結果だったが、一応上位3頭予想の順番通りの決着。今年4回目で通算49回目。ほとんど地方交流重賞なのでそこまでの嬉しさはないが、年に4回というのはまずまずの結果。
3枠5番 | クリソベリル | 川田 | 57 | ◎
| 2:02.5
|
1枠1番 | オメガパフューム | デムーロ | 57 | ○
| 2:03.0
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8枠14番 | チュウワウィザード | ルメール | 57 | ▲
| 2:03.4
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6枠11番 | ミューチャリー | 御神本 | 57 |
| 2:04.0
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4枠6番 | ダノンファラオ | 坂井 | 55 |
| 2:04.0
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7枠13番 | デルマルーヴル | 戸崎 | 57 |
| 2:04.2
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2枠3番 | ロードレガリス | 武 | 57 | △
| 2:04.3
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4枠7番 | サクラアリュール | 藤岡康 | 57 |
| 2:04.3
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5枠8番 | サウンドトゥルー | 森泰 | 57 |
| 2:04.3
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6枠10番 | ノンコノユメ | 笹川 | 57 |
| 2:04.7
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7枠12番 | センチュリオン | 今野 | 57 |
| 2:05.3
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3枠4番 | サブノクロヒョウ | 西 | 57 |
| 2:05.4
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8枠15番 | マースインディ | 的場文 | 57 |
| 2:05.8
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2枠2番 | アングライフェン | 福永 | 57 |
| 2:06.1
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5枠9番 | ブラックバゴ | 本田正 | 57 |
| 2:08.8
|
結果:
三連複750円的中 +350円
注目の逃げ争いは、スタートダッシュを決めたのはヒロシゲゴールドだったが、二の脚の速さでモズスーパーフレアが逃げる形に。ダートでも自分の形に持ち込めたこともあり、直線に向いてもしぶとくモズスーパーフレアが粘るところに、外からしぶとく追い上げてきたのはマテラスカイ。ハイペースの競馬だったものの前が残る馬場のおかげもあって、力のある2頭が粘る形に。
ただ、そこを見事に差し切ったのはサブノジュニア。外が伸びない今日の馬場で、きっちり馬場を読んで馬群を割って伸びてきたのは、鞍上が地元の矢野だからこその騎乗だったように思う。
マテラスカイは2年前に続いてのこのレース2着で、力はあるのに勝ちきれない。ただこれだけのハイペースで2着に来たのはさすがだった。
3着のブルドッグボスはスタートで出遅れて最後方からの競馬でもよく追い込んだ。これも道中は腹をくくって内で脚を溜めた御神本の騎乗のおかげだろう。勝った矢野と同様、内外の馬場の伸びるところをちゃんと分かっているのが地元騎手の強みか。もし出遅れていなければもっと伸びていたのかと思う一方で、逆に終始外々を回る形になって伸びていなかったかもしれない。出遅れが幸いしたのではないか。
逆に、終始外々を回って伸びを欠いたのがコパノキッキング。今日は外が伸びないダートだったので、これでは勝負にならない。このあたりは、その日の馬場状態に左右される大井ならではの敗因なのでどうしようもない。
ジャスティンは8着。道中で躓くようなアクシデントがあったのが敗因だろう。
3枠6番 | サブノジュニア | 矢野 | 57 |
| 1:10.7
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5枠10番 | マテラスカイ | 武 | 57 |
| 1:11.0
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7枠14番 | ブルドッグボス | 御神本 | 57 | ○
| 1:11.2
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1枠2番 | モズスーパーフレア | 松若 | 55 |
| 1:11.2
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5枠9番 | キャンドルグラス | デムーロ | 57 |
| 1:11.2
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7枠13番 | コパノキッキング | 藤田 | 57 | ◎
| 1:11.3
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6枠12番 | ベストマッチョ | 森泰 | 57 |
| 1:11.3
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6枠11番 | ジャスティン | 戸崎 | 57 | ▲
| 1:11.6
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3枠5番 | トロヴァオ | 藤田凌 | 57 |
| 1:11.7
|
4枠7番 | サクセスエナジー | 松山 | 57 | △
| 1:11.9
|
2枠4番 | メイショウアイアン | 落合 | 57 |
| 1:12.2
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8枠16番 | ミスターメロディ | 福永 | 57 | ☆
| 1:12.2
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8枠15番 | クルセイズスピリツ | 西 | 57 |
| 1:12.7
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4枠8番 | シャインヴィットゥ | 笹川 | 57 |
| 1:12.8
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2枠3番 | ノブワイルド | 左海 | 57 |
| 1:13.1
|
1枠1番 | ヒロシゲゴールド | 藤岡康 | 57 |
| 1:13.1
|
結果:-600円
圧倒的1番人気のマルシュロレーヌが3着。抜群の手ごたえで4コーナーを上がってきて、これは楽勝かと思いきや伸びなかった。内の前残り馬場になっていたのが敗因だろう。5年前も、大井のレディスクラシックで1.3倍のサンビスタが勝てなかったりと、牝馬の交流重賞はこんなことだらけなので、あり得るとは思っていたが予想以上に伸びなかった。
前は2頭が後続を突き放しての一騎打ち。勝ったのはファッショニスタ。このレース3回目の挑戦で、マドラスチェックとの叩き合いを制してついにジーワン制覇を決めた。1800mはギリギリの距離かもしれないが、実力でねじ伏せた内容だった。
2着のマドラスチェックは、さすがは鞍上森泰斗という競馬。内で脚を溜め、4コーナーではファッショニスタに馬体をぶつけるように狭い隙間をこじ開けて直線に向いたが、最後はファッショニスタの底力に及ばなかった。
レーヌブランシュ、プリンシアコメータは好位の内で脚を溜める形になったが、前が止まらない馬場もあってなかなか馬群がばらけず、追い出しが遅れてしまった。なんとか外に持ち出せたレーヌブランシュでも5着で、末脚のないプリンシアコメータに差す競馬は厳しく伸び切れず6着だった。
7枠12番 | ファッショニスタ | 北村友 | 55 | ○
| 1:51.1
|
2枠2番 | マドラスチェック | 森泰 | 55 | △
| 1:51.1
|
7枠13番 | マルシュロレーヌ | 川田 | 55 | ◎
| 1:51.7
|
4枠6番 | ダノンレジーナ | 本橋 | 55 |
| 1:51.9
|
1枠1番 | レーヌブランシュ | 松山 | 53 | ×
| 1:52.0
|
3枠5番 | プリンシアコメータ | 岩田康 | 55 | ▲
| 1:52.5
|
5枠9番 | サルサディオーネ | 矢野 | 55 |
| 1:52.5
|
4枠7番 | シネマソングス | 池添 | 55 |
| 1:52.6
|
3枠4番 | マルカンセンサー | 笹川 | 55 |
| 1:53.4
|
5枠8番 | サルサレイア | 福永 | 55 |
| 1:53.5
|
8枠14番 | ローザノワール | ルメール | 55 |
| 1:53.6
|
2枠3番 | ナムラメルシー | 石崎 | 55 |
| 1:53.6
|
6枠11番 | ヨミ | 丸山真 | 55 |
| 1:54.2
|
8枠15番 | レイチェルウーズ | 本田正 | 53 |
| 1:54.6
|
6枠10番 | サンルイビル | 藤本 | 55 |
| 1:55.1
|
結果:
ワイド870円的中 +270円