やはり重馬場が得意なのか、唯一先行しておきながら伸びてきたといえるウインプリメーラも、じりじりとしか伸びず、なかなか先頭を捕らえることができない。
この先行馬には厳しい展開で、外から伸びてきたのはウリウリとメイショウマンボ。2頭が馬群の外から伸びてきて、先頭に立とうとする。
しかし、さらに大外から一気に追い込んできたのはデニムアンドルビー。スタートで出遅れて最後方からの競馬ながらも、3、4コーナーではフローラSで見せたようなまくりで、徐々に前に進出。直線でも大外から強烈に追い上げ、最後はきっちり前を捕らえて先頭でゴールを駆け抜けた。フローラSの再現を見ているような強さを見せてくれたが、ただ、問題は秋華賞、京都小回りコースで同じ競馬ができるかどうか。本番はまた頭を悩ませる事になりそうだ。
2着争いは、ウリウリとメイショウマンボが争うところに、さらにもう1頭、デニムアンドルビーの後ろから一気に追い込んできたのはシャトーブランシュ。前走は小倉の不良馬場で差し切り勝ちを決めていたように、雨に強いということだろう。3着に入ったウリウリとともに波乱を演出した。
メイショウマンボは叩き合いでわずかに及ばす4着。それでもオークス馬としての実力は十分に見せられたといえるだろう。
人気のレッドオーヴァルは距離が長かったか、13着に大敗。
エバーブロッサムは何があったのか全く見せ場なく14着とこちらも大敗。
1枠1番 | デニムアンドルビー | 内田 | 54 | △ | 1:47.7 |
7枠15番 | シャトーブランシュ | 北村友 | 54 | 1:47.8 | |
1枠2番 | ウリウリ | 浜中 | 54 | 1:47.8 | |
8枠18番 | メイショウマンボ | 武幸 | 54 | ○ | 1:47.8 |
2枠3番 | ウインプリメーラ | 和田 | 54 | ▲ | 1:47.9 |
4枠8番 | ローブティサージュ | 岩田 | 54 | △ | 1:48.1 |
6枠11番 | リメインサイレント | 柴山 | 54 | 1:48.4 | |
8枠16番 | ノボリディアーナ | 幸 | 54 | × | 1:48.6 |
7枠14番 | ピクシーホロウ | 菱田 | 54 | 1:48.9 | |
7枠13番 | ボロンベルラルーン | 国分優 | 54 | 1:49.0 | |
4枠7番 | トーセンソレイユ | 四位 | 54 | 1:49.0 | |
2枠4番 | コレクターアイテム | 小牧 | 54 | 1:49.1 | |
5枠10番 | レッドオーヴァル | 川田 | 54 | 1:49.1 | |
3枠5番 | エバーブロッサム | 戸崎 | 54 | ◎ | 1:49.7 |
3枠6番 | セレブリティモデル | 松山 | 54 | 1:50.2 | |
5枠9番 | ブリュネット | 酒井 | 54 | 1:50.3 | |
6枠12番 | アサクサティアラ | 池添 | 54 | 1:50.4 | |
8枠17番 | リラコサージュ | 松田 | 54 | 1:50.6 |
結果:-600円
雨の重馬場の想定だったが、台風一過、良馬場での開催となり、スローペースの直線での瞬発力勝負というレース展開になった。
ヒロノプリンスが逃げて、バンデ、そしてヒラボクディープあたりが続く。
他の人気どころでは、ユールシンギング、ダービーフィズ、アドマイヤスピカあたりは後方から。人気のケイアイチョウサンは、横山典弘おなじみの後方ポツンで進む。
それでも、4コーナーあたりで馬群が密集し、ほぼ一団となったまま直線へ。
先頭集団からヒラボクディープが抜け出そうとするところで、レッドルーファスがヨレてぶつかって内がごちゃつくと、ヒラボクディープはそこで戦意喪失したのか、一気に失速。変わってバンデやレッドルーファスあたりが抜け出していく。
しかし、そこに後方から外に持ちだした、ダービーフィズが猛追。さらにアドマイヤスピカも外から追い上げて先頭を捕らえる。
そこに強烈な脚で追い込んできたのはユールシンギング。一瞬直線で前が詰まりそうになったものの、ダービーフィズが内にヨレていった分、外のアドマイヤスピカとの間のスペースに突っ込むと、そこから一気に猛追。最後はきっちりハナ差交わしてのゴール。中山コースへの不安を払拭し、見事に重賞勝利を決めた。
2着はダービーフィズ。徐々に期待された素質が開花しつつあるのだろうか。
3着はアドマイヤスピカ。今までの戦績から、長距離は合っているのだろう。菊花賞で注目されるのはこの馬か。
ケイアイチョウサンは後方から大外に持ち出して末脚を伸ばしたものの、5着止まり。
ヒラボクディープはぶつけられた影響だろう、13着と大敗。
2枠3番 | ユールシンギング | 北村宏 | 56 | △ | 2:13.5 |
5枠8番 | ダービーフィズ | 田中勝 | 56 | ▲ | 2:13.5 |
5枠9番 | アドマイヤスピカ | 戸崎 | 56 | 2:13.6 | |
6枠10番 | ナンヨーケンゴー | 内田 | 56 | 2:13.8 | |
8枠14番 | ケイアイチョウサン | 横山典 | 56 | ◎ | 2:13.8 |
6枠11番 | バンデ | 石橋 | 56 | 2:13.8 | |
8枠15番 | レッドルーファス | 柴田善 | 56 | 2:13.9 | |
2枠2番 | サイモンラムセス | 松山 | 56 | 2:14.1 | |
1枠1番 | トルークマクト | 武士沢 | 56 | 2:14.1 | |
3枠4番 | マイネルマエストロ | 柴田大 | 56 | ○ | 2:14.2 |
7枠12番 | ヒロノプリンス | 国分恭 | 56 | △ | 2:14.2 |
7枠13番 | ドラゴンレジェンド | 田辺 | 56 | 2:14.3 | |
4枠6番 | ヒラボクディープ | 蛯名 | 56 | △ | 2:14.3 |
3枠5番 | イレプレイスブル | 柴山 | 56 | 2:14.5 | |
4枠7番 | ビッグバンドジャズ | 松岡 | 56 | 2:14.5 |
結果:-600円
実力馬4頭が存分に持ち味を発揮した、見応えのある熱戦となった阪神JS。
逃げたのはデンコウオクトパス。折り合いに不安があるということもあって、いつも通りハイペースでの逃げに打って出る。
それに付いて行ったのはテイエムハリアー。こちらも飛越さえよければ障害でもっと活躍できるだろうという馬。持ち味のスピードを活かして、デンコウオクトパスに付いて行く。
ここから5馬身以上離れて、オースミムーンが追走。さらにそこから少し離れてシゲルジュウヤクが続き、人気馬4頭がそれぞれの位置取りでレースを進める。
襷コース手前でデンコウオクトパスが飛越に失敗すると、その隙にテイエムハリアーが先頭に立つ。それでも2頭はほとんど離れることなくレースを進める。
3コーナーを回ったところでも、2頭は後続を5馬身ほど離しており、これは決まったかという勢いだったが、ダートコースを横切るあたりからデンコウオクトパスが失速。徐々にオースミムーン、シゲルジュウヤクとの差が詰まっていくと、最後のハードル障害でオースミムーンがデンコウオクトパスを捕らえ、さらにそれに続いてシゲルジュウヤクもデンコウオクトパスを交わす。
あとは前で粘るテイエムハリアーと、後ろから追い上げる2頭との勝負。
先頭で粘るテイエムハリアーを、最後の障害を越えてからオースミムーンが猛追。残り100mでテイエムハリアーを捕らえると、最後は2馬身の差をつけて快勝。見事に重賞連勝をレコード勝ちで決めた。
2着にテイエムハリアー。デンコウオクトパスのハイペースの逃げに付いて行っての2着は見事。
3着にシゲルジュウヤク。今回は前とは少し離されてしまったが、大障害コースでの実績を考えると、年末の中山大障害ではこの馬に期待できそう。
デンコウオクトパスは最後失速して5着。4着にはメイショウブシドウが入った。
注目のビッグウィークは9着。重賞では通用しないのか。
また、ドングラシアスは残念なことにレース中に故障、予後不良となってしまった。
4枠5番 | オースミムーン | 高田 | 60 | ▲ | 3:24.8 |
1枠1番 | テイエムハリアー | 熊沢 | 61 | ○ | 3:25.1 |
7枠12番 | シゲルジュウヤク | 中村 | 61 | ◎ | 3:25.7 |
2枠2番 | メイショウブシドウ | 平沢 | 60 | 3:25.9 | |
6枠9番 | デンコウオクトパス | 西谷 | 61 | △ | 3:26.0 |
結果:ワイド980円的中 +380円