2015年05月04日

天皇賞春&青葉賞結果

レースが終わった騎手の談話を見ると、パワーのいる馬場は合っていなかったというようなコメントをしている騎手が2人いる。このパンパンの京都の高速馬場でそんなコメントをするなんて信じられないと思うかもしれないが、今の京都開催は早い時計が出る一方で、JRAから公表されている洋芝の長さが例年より長い。つまり、早い時計は出ていると言っても、例年よりはパワーのいる馬場になっているということが最初から明らかだった。これはどう考えても天皇賞春へのゴールドシップのアシストのようにしか思えなかった。そして仕組まれたかのように有力馬が全部外で、ゴールドシップだけ1枠1番という枠順。この作為的にしか思えない今年の天皇賞春。ゴールドシップ勝利へのJRAのお膳立ては完全に整っていたというように見えて仕方がなかった。
結果、ゴールドシップは勝った。そして、勝つにはこれしかないという完璧な騎乗を横山典弘がやってのけた。
世間が考えていたゴールドシップの好走パターンは、スタートを決めて先行するというものだったと思うが、そんなことができる馬ではないことは今までのレースから明らか。阪神大賞典や宝塚記念は時計のかかる馬場だったので先行できたが、京都の早い芝で先行するだけのスピードを持っていない。
では、3、4コーナーでまくるという菊花賞のような戦法を考えるが、ここまで脚をじっくり溜めてしまうと他の馬の脚も溜まっているので直線の末脚勝負ではゴールドシップにとって分が悪く、結局それで2年前のこのレースは負けている。菊花賞の弱いメンバーと違って、古馬のステイヤーが勢揃いする天皇賞春ではこの戦法は通用しなかった。
それを考えると、1枠1番という馬群に包まれる枠順で勝つには、乗り方は一つしかない。まずスタートから最後方にまで下げる。これで簡単に外に出せる。そしてそこからはまくって行く。ただコーナーで一気にまくると外を回る距離のロスと、スピードがついてコーナーを回り外に振られる心配がある。そこで大歓声の沸き起こる正面スタンド前で外に出し、ゴールドシップのスイッチを入れた。一旦最後方まで下げてやる気を失いかけているこの馬のスイッチをここで入れたのだろう。そして最後方から徐々に進出を開始。これが最初の仕掛け。横山典弘の仕掛けは最初のスタンド前で最後方の外に持ち出した時点で始まっていた。まずキズナを捕らえ1コーナーに入る。ただここで仕掛けては距離のロスが大きい。一度じっと構えて脚を溜め、向こう正面の直線に入って2度目の仕掛けが始まる。一気に追い出しを始めて先頭集団に取り付くことで、この馬の態勢は整った。
ゴールドシップが予想以上の早いタイミングで上がってくると、先行勢は焦ってペースアップ。これが残り1000mのこと。ラップタイムを見ても、残り1000mからは全部が12秒0以下の早いペースになっている。特に、ゴールドシップが上がってきたのを見て、ゴールドシップを差すことはできないからそれより前で競馬をしなければ勝てないと考え、勝つための競馬をした蛯名が一気にそこからスパート。カレンミロティックが一気にスパートしてクリールカイザーを捕らえる。これでスタミナ勝負の展開が完成した。最後はスタミナ比べの勝負で、カレンミロティックを見事に差し切って見せた。
横山典弘の、大胆に見えて完璧すぎるこの騎乗は今後長く語り継がれるべき素晴らしいものだと思う。
ゴールドシップは高速馬場が苦手と表現してきたが、馬の特性というのはそんな簡単に表現できるものではなく、例えばゴールドシップの場合は、高速馬場により飛び抜けて早いラップが出てくるような競馬の展開が苦手なのだろう。今年の天皇賞春は、最後の5ハロンは全て11秒5から12秒0に収まっており、ある程度のスピードを持続する力が必要で、これがゴールドシップのずば抜けて優れている能力。菊花賞もラスト4ハロンが12秒5から11秒8に収まっている。このような、早いラップが出てこないレース展開になれば、高速馬場でも十分勝てる。
逆を言えば、今年のAJCCは、得意の中山競馬場だったがまさかの11秒4、11秒2というラップが出てくる、スローの瞬発力勝負の展開となってしまった故の敗戦だろう。他にも、15着と大敗したJCは11秒1、11秒1という、明らかにゴールドシップには早すぎるラップタイムだった。去年の天皇賞春も、ゴール前2ハロン目が11秒1という急激なペースアップで、一気に加速するスピード、瞬発力が必要とされる展開。このペースアップにゴールドシップは付いて行けず、直線で置いて行かれてしまった。
今回、そんなゴールドシップ相手に勝ちに行く競馬をした蛯名は見事だったと思う。最後はスタミナが尽きて3着だったが、それでも大健闘と言えるだろう。
そして、ゴールドシップと似て、スピードよりはスタミナが持ち味のフェイムゲームが最後に突っ込んできて2着。飛び抜けたスピードがないが持続力はあるので、最後に他の馬がバテたあたりで相対的にこの馬の末脚が上回ったという追い込みだろう。決してこの馬も高速馬場で強烈な上がりを繰り出して追い込めるようなタイプではないと思う。
キズナは懸念していたように距離ではないだろうか。結局、最後の末脚がいつものような伸びを見せられず7着。
サウンズオブアースは9着。今年の4歳世代がそもそも弱いという可能性が出てきてはいないだろうか。
アドマイヤデウスは折り合いを欠いて15着だった。
そしてウインバリアシオンは12着。故障により引退となってしまった。

1枠1番ゴールドシップ横山典58
3:14.7
7枠14番フェイムゲーム北村宏58
3:14.7
1枠2番カレンミロティック蛯名58
3:14.8
2枠4番ラストインパクト川田58
3:14.9
2枠3番ネオブラックダイヤ秋山58
3:15.0
3枠6番ホッコーブレーヴ58
3:15.0
7枠13番キズナ武豊58
3:15.2
5枠10番ラブリーデイルメール58
3:15.2
8枠15番サウンズオブアース内田58
3:15.4
6枠12番デニムアンドルビー浜中56
3:15.6
6枠11番フーラブライド酒井56
3:15.6
8枠16番ウインバリアシオン福永58
3:15.8
4枠7番トーセンアルニカ池添56
3:16.3
3枠5番タマモベストプレイ津村58
3:16.4
8枠17番アドマイヤデウス岩田58
3:17.5
5枠9番クリールカイザー田辺58
3:17.8
4枠8番スズカデヴィアス藤岡佑58
3:17.9

結果:-400円


かなりスローペースだったが、後方にいた差し馬が直線では末脚を伸ばし、順当な結果となった。
好位から抜け出したミュゼダルタニアンが粘りこむところに、外から3頭が並んで追い込んでくる。
レーヴミストラル、タンタアレグリア、ヴェラヴァルスター。有力馬3頭の差し比べを制したのはレーヴミストラル。2着にタンタアレグリア、3着にヴェラヴァルスター。ただ、3頭ともダービーで通用するレベル化というと、物足りないという印象だった。
その後ろから迫ったブラックバゴだったが、前3頭との差を詰めきれず4着。
さらにその後ろからレッドライジェルやティルナノーグも追い込んではきたが、この2頭は位置取りが後ろ過ぎたか、いい脚で追い込みはしたが前とは少し離れての6、7着だった。

4枠8番レーヴミストラル川田56
2:26.9
2枠3番タンタアレグリア蛯名56
2:27.0
3枠6番ヴェラヴァルスター田辺56
2:27.1
1枠1番ブラックバゴ戸崎56
2:27.2
4枠7番ミュゼダルタニアン内田56
2:27.3
2枠4番レッドライジェル柴田善56
2:27.3
1枠2番ティルナノーグ武豊56
2:27.4
6枠11番ウェスタールンド三浦56
2:27.6
3枠5番レトロロック北村宏56
2:27.8
8枠17番ストレンジクォーク柴山56
2:27.8
6枠12番スモークフリー岩田56
2:28.0
5枠9番マイネルサクセサー柴田大56
2:28.2
5枠10番トーセンアーネスト菅原56
2:28.3
8枠16番マサハヤドリーム和田56
2:28.5
7枠14番ビクトリーミノル石橋56
2:28.6
7枠13番カカドゥ横山典56
2:28.6
7枠15番センチュリオン吉田豊56
2:29.5
8枠18番トーセンスパンキー小野寺56
2:30.5

結果:ワイド490円的中 -10円
posted by ナイト at 15:08| Comment(0) | 2015年競馬 | 更新情報をチェックする
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